■所在地 青森県青森市橋本1−9−17
■主体構造 鉄骨鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)
■階数 地上10階 地下2階
■敷地面積 13,251.00u
■建築面積 3,585.75u
■延床面積 44,149.06u
■主要用途 共同住宅
★設計主旨
■建物概要
建物は6mの立方体を集合させて構成されており、外観にも構造的形状をそのまま採用した。
単純な構成の中に複雑な空間を持って、全ての機能をそのグリッドの中に閉じこめた。
本来の形状を美しく表現するため、断熱対策を施したコンクリート打放し仕上を基本に用いる。
シンボリックな高さ44mの高層タイプの建築としているが、残りの敷地を開放しながら近隣環境に友好的建築を心がけた。
■外部空間
敷地の南側は公園とし、敷地廻りに大きな樹木を植え、池を配し、様々な人々に開放できる空間とした。
外部空間はなるべく自然のままとし、雪は内部空間からの幻想的で美しいプラスのイメージで捉えた。
■各階概要
若者・高齢者・障害者等、様々な人々が集まって生活できるように、バリアフリーに配慮した計画とする。
地下には合計400台の駐車場を設け、設備関係のスペース・倉庫等を配した。
1・2Fには、コミュニティサロン・ギャラリーを中心としたメインホールを設け、それらを囲むようにカフェ・レストラン・ショップを併設した。
またデイケアサービス・児童館・保育園を集めて配し、子供・高齢者等の人々が、関係を持ちながら過ごせるようにした。
3〜10Fの住戸についてはtypeA〜Eの5タイプを用意し、ワンルームタイプからファミリータイプまで合計200戸を配した。
またフラットタイプとメゾネットタイプを用意し、豊かな空間構成を目指した。
住戸にはテラスを配し、雪の時期にも安全で快適な生活が送れるよう奥行きの深いものとした。
また北側共用部分に広場を設け、海の景観も呼び込む人々の交流の場にした。
屋上には開放された庭園をつくり、青森市の美しい自然を体感できるように考えた。
資源の再利用として、冬には屋上に降った雪も水として生活の一部に役立てたい。
■思い
これまでの日本を支えてきた人々と、これから日本を支える人々が共存できるような建築をつくりたいと思った。
機能性・経済性ばかりを追い求めてきた日本の建築に、一見無駄とも思える・ある意味余裕を持った建築の提案をしたい。