■所在地 和歌山県田辺市中屋敷町36
■主体構造 鉄筋コンクリート造
■階数 地上2階
■敷地面積 841.47u
■延床面積 710.75u
■主要用途 研究所
■協力者 柳田繁穂(柳田繁穂一級建築士事務所)
■設計主旨■
既存・計画敷地を一体に考え、テーマを”森・再生”とした。
森に囲まれた旧南方邸の再生保存、そして屋上緑化を施した研究所が溶込む。
外部は耐久性のあるサスティナブルな建築、また外部環境にも溶込むようコンクリートの素材のままとした。
それに対し内部は床・壁に木を多用し温かみのある空間とした。
1Fは旧邸と研究所が広場を囲む構成とし、内に開口部が開く形状とした。L字のホールを介して所要室が並べられる。
ホールと一体となる閲覧室は人々の交流の場でもある。
上部を吹抜空間とし、トップライトからの自然光を設け垂直方向の空間の広がりを確保した。
2Fには学習室を配し、フレキシブルな空間をつくれるよう可動間仕切による壁を考えた。
全てを開放するとホールと一体となる大空間をつくり、外部→屋上庭園→旧邸→森と一体化する。
森と屋上庭園を通して熊楠が子供→大人へと関り続けた自然そして建築を、来館者に自らの足で体感してもらいたい。