みなさんは、建築家がどのような仕事をしているか知っていますか?
日本では、世間一般的に建築家があまり知られていないようです。
ここでは建築が、依頼されてから完成するまでどのように進んでいくか説明します。
当たり前だと思う方もいるかもしれませんが、これが大島功市建築研究所のやり方です。
あまり難しく考えずに、気楽に見て下さい!!
@クライアントからの依頼
■ まず最初に大島功市建築研究所がどのように仕事を進めるかを前例を交えながら詳しくご説明いたします。
■ 希望内容・予算・時間等の確認とそれに対してお話させて頂きます。(地盤調査等、設計上必要なこと)
■ また、どのような仕事に対してどのくらいの設計報酬料を頂くかも合わせてご説明いたします。
★色々な話をした上で、納得して依頼してみようという気持ちになったら連絡を下さい。
クライアントの要望と私 達の提案を取り入れながら、スケッチを交えた計画図を作成します。
Aスケッチ図面作成
■希望内容の再確認
■敷地測量図・公図をご用意して頂きます。
■敷地の廻り寸法の確認
■敷地の用途地域・道路等、建築基準法における計画に必要な事項を役所で調査致します。
★図面も含めた私達の考えを説明致します。もしここで考え方や感じ方が違うと思われた場合はお断り下さい。
ここまでの報酬は頂きません。よく考えて依頼するかどうかをお決め下さい。
★★★尚、今回お出しするスケッチ図面がプランの決定ではありません。
あくまで大島功市建築研究所の考え方・手法・センス等をわかって頂くためのものです。
プランの変更等は設計にはつきもので、C基本設計図作成の時にクライアントと共に考えていきます
B設計契約
■納得して頂いた上で、クライアントと大島功市建築研究所との間で設計契約を結ばせて頂きます。
■設計報酬料はこちらをご覧下さい...
詳細についてはお会いしたときに細かくお話させて頂き、状況に応じて相談の上決定しております。
ご質問等あればお気軽にメール下さい。
■設計料の支払方法は基本的に...
1.契約時
2.確認申請提出時(基本設計完了時)
3.確認通知書受理時(実施設計完了時)
4.工事完了時 (但し4回目は@工事着工時A工事完了時の2回に分けます)
の5回に分けて、お願いしております。
C基本設計図作成
■平面図・立面図・断面図等により、ご説明致します。
■何回も打ち合わせを重ねプランを練り、模型・パース等により何度も検討をしていきます。
■この時点で材料・仕上材等実際に工事に使用するものも決定していきます。
■規模によっては、敷地の地盤調査をお願いしております。(私達で手配できます)
★この期間が一番大切で、時間をかけてゆっくりやります。(約3ヶ月程度)
クライアント側も図面をよく見て検討して下さい。これをおろそかにすると工事中に変更などが生じ、思わぬ工事金額の追加を招くことになり
ます。そうならないためにも、私達とよく話し合いながら進めましょう。
D実施設計図作成
■実際の工事を進めるための図面です。一般の概要書から細部にわたる詳細図まで工事業者に設計の意図がわかってもらえるように作成します。
■一般の住宅で、意匠図・構造図・設備図に合わせて、A2サイズ(A3の倍の大きさ)で50枚程度になります。これは規模によって多くなったり少なくなっ
たりします。
E確認申請書作成・提出
■ある程度設計図が出来上がったところで、役所に確認申請を提出します。そして確認通知書が下りれば、工事にとりかかれます。
また規模によっては看板を出して近隣の方々に工事の意思表示をする場合もあります。
★確認申請とは、工事をするための許可です。日本ではこれが工事をする際の建築基準法で決められた義務です。
通常1ヶ月程度で下ります。ばらつきがあるのは、その時の役所の対応によるものです。
F図面説明・見積依頼
■実施設計図が完成したら、この工事を依頼したい又は工事を是非やりたいという施工業者何社かに図面説明を行います。
この工事業者の選定は細心の注意を払って行います。
何社か集める意図というのは、競争意識を持たせることの他に、適正工事価格を把握することにもあります。
G工事見積書提出
■ある程度の期間をおいて、各施工業者の見積書が上がってきます。これを私達が細部に渡ってチェックし、どの施工業者が適切で あるか検討します。
■クライアント側にもどういう状況か御説明致します。
H施工業者決定
■クライアントの了解のもと、施工業者を決定致します。
I工事金額決定
■決定した施工業者と再度打合わせをし、金額の再検討および見落としがないか等をチェックし、工事金額を最終決定致します。
J工事請負契約
■クライアント・大島功市建築研究所・施工業者が各々納得した上で、クライアントと施工業者との間で工事請負契約を交わします。
(大島功市建築研究所は、設計監理者ということで書面に記名及び捺印致します)
工事金額の支払い方法については、その都度話し合いの上決定させて頂きます。
K工事開始(設計監理開始)
■工事請負契約が締結されれば、いよいよ工事にとりかかります。工事が始まれば、基本的に1週間に1回は現場に行き、打ち合わせを重ねながら工事の進捗
状況及び設計図通り工事がされているか等をクライアントに代わりチェック致します。
■クライアントには、少なくとも1ヶ月に1回は現場に来て頂いて、私達が現在の進行状況を説明致します。
L工事完了
■何ヶ月かの時を経て、工事が完了します。
M完了検査
■工事が設計図通りにできているか又工事不良箇所がないかどうか、クライアント立会いのもと、完了検査を行います。
■この時点で不良箇所があった場合は、引渡しをする前に手直しを完了するように致します。
また万が一、手直しが完了しなかった場合は書面にて完了日を明記し、提出させて頂きます。
いずれにせよ、明確な形で引渡しが出来るよう対応致します。
Nクライアントへの引渡し
■すべての事項が明確になった時点で、引渡しを行います。
■また工事金額の5%を、引渡し2ヶ月後の支払いとし、その後の不良箇所の是正に対応するように致します。
お互いにしこりを残さず、引渡しができるよう対応致します。
O引渡し後
■引渡しが終わって、全てが終わるわけではありません。
今度は実際に建物を使用すると色々なことが生じてきます。
そのことに関してもその都度対応するように致します。(無償・有償についてもその都度対応)
■又、引越しをしてから1年後及び2年後に検査をするようにし、工事完了時に表れなかったものに対しても対応致します。
(完了後のさまざまな事情も予想されますので、あくまでも私の意志によって行います。)
■引越し後も、気がついたことがありましたら、どうぞお気軽にお電話下さい。その都度、最良の方法を考慮して対応致します。
■最後に・・・
建物を建てるということは、大変なことです。
クライアントも大変だということを忘れてはいけません。
それと同時に私(大島功市建築研究所のスタッフもそうですが…)は、建築家の責任は本当に大変なものだと実感して仕事をしてます。
だから依頼があった時はよく考えて仕事を受けます。
クライアントにとっては一生に何度もできるものではありませんし、沢山のお金がかかります。
そういうものを私達に託すのですから、その責任は重大なものです。ますます、丈夫で美しい建物をつくらなければという思いになります。
建築家に依頼すると、高くつくのではないかとお思いの方も沢山いらっしゃると思いますが、決してそんなことはないと考えてます。